お線香と火事 〜お線香の火での火事や事故〜

昔から日本には、故人が亡くなってから49日の間は、故人が仏の世界へ迷わず行けるようお線香を絶やしてはいけない、という仏教の教えがあります。

・・・え!!!!!24時間なの??お線香の火って付けっ放しでもいいのかな・・・
でも、昔からみんなお線香あげてるし、お線香の火ってほぼ煙だから大丈夫かもしれない。

そう思ってるあなた、お線香での火事・・・以外と昔から多発してるんですよ!

1.以外と多い!?お線香と火事

昔からお線香の火が原因で大火事になってしまった事故はよくあることでした。
お寺でも、家庭でも不注意が原因でお線香の小さな火から大きな火に変わってしまうんですね。
最近では、平成25年〜29年の間だけでも182件の火事がお線香と灯明(仏壇に置かれているろうそく)が原因の火事やボヤが起きています。(東京消防庁調べ)
その中でも死人がでるほどの火事や、負傷者もでておりますのでお線香の火も甘くみてはいけません。

2.実際にあったお線香の火事の例

事例1:お線香が落下

お仏壇にあげたはずのお線香が、何らかの理由で下にひいてある座布団に落下し、それに気づかないまま居住人が外出してしまったための火災。けが人はなし

事例2:お線香の火から山火事に発展

お墓にお供えしたお線香が、強風によりとばされ山林に引火、出火してしまい山火事に発展。

事例3:ペットのいたずら

お仏壇にお線香をあげ、外出してる間にペットの猫が仏壇に上がりいたずらし、その際にろうそく・お線香が倒れ出火してしまった。

3.お線香に火をつけない?

最近では火事を危惧し、火を使わないでお供えをするののが人気になってきています。
さまざまなお線香の種類についてはこちら→さまざまなお線香たち

①LED線香

LEDで光るお線香です。これなら24時間灯しても安心ですね。煙もでないので喘息の方にも人気です。

②お供え香

火を使わずお供えするだけのお線香。香りや形がいろんなものがあり、楽しめるお線香としても人気です。

③火を使わない

よく見る細長いタイプの通常のお線香を使うが、火をつけずにそのまま香炉にたててお供えするやり方です。
筆者自身、実家ではずっとこのやり方でした。もちろん、お盆やお墓まいりのときは火を使いますが、普段家庭でお線香をあげるときは火を使わず、そのままお線香をあげていました。

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4.まとめ

お線香の火自体はとてもちっぽけでも、燃えやすいもに火がうつるとゆっくり時間をかけて大きな火になってしまうんですね。これはお線香に限らず、火の扱いにはいつも気をつけなければいけないことだと想います。
正しく使えばお線香の火も仏壇のろうそくの火も火事になることはありません。出かける際には火を消すなど、充分に用心して扱いましょう。