お線香の煙は害? お線香の煙の健康被害

ほとんどの人が子供の時に、親から「体に悪いから火の煙は吸うない方がいいよ」と教わっていたんじゃないでしょうか。そうでなくても、キャンプファイヤーや工場などからでる煙をわざわざ自分から嗅ぎに行く人はすくないんじゃないでしょうか。
でも、お仏壇にあげるお線香の煙は?
煙は体に悪いのにお線香の煙はいいの?
昔からの日本の風習なので当たり前のようにお家でお仏壇にお線香をあげて煙をだしていましたが、体に害はないのでしょうか?

1.お線香の煙は有害?

結論からいうとお線香の煙は有害です。
お線香は化学物質を練りこんで作られているものがほとんどで、それを火で燃やしてでた煙には体に有害な物質をたくさん含んでいます。
敏感な方は、お線香の煙でアレルギー症状を発症したり、喘息の方には特にお線香の煙は辛いでしょう。
有害な物質の中にはベンゼンと呼ばれる物質が含まれていて、それは自動車の排気ガスやタバコの煙にも含まれる物質の一種で発がん性も高いです。
厚生労働省発表の東京都健康安全研究センターの調べによると、6畳の部屋で1時間お線香を使用すると、喫煙室と同じレベルの濃度までベンゼンが放出されていることがわかったそうです。
お線香だけでなく、お香、蚊取り線香からもベンゼンが検出されました。

2.害が少ないものもある

こういった厚生労働省の発表により、煙が少ないタイプのお線香や無添加のお線香もでています。
また、香木を使った少し高級な匂い線香は天然の原材料を使っているので、化学物質は少ないです。

無添加線香

こちらが有名な無添加のお線香。無添加といっても香木や煙自体に敏感な方にはアレルギー反応がでてしまうかもしれないので注意。

燃焼時間の短い線香

お線香にはミニ線香というものがあり、とても短いのでその分燃焼時間が少ないので有害物質の放出を少なく健康被害を抑えることができます。
短いものでは6cmのものも。

3.害をなくすためには?

お線香を使う以上、無添加のものや天然の原材料を使ったお線香といっても全ての有害物質を除去したりアレルギー反応を防ぐということは難しいです。少量でも有害な物質がでているにはかわりないので、お線香を使った時にはよく換気をしたり、火を使わない工夫をするのが一番健康への害を減らせるでしょう。

4.火を使わない線香

火をつかわない代わりに24時間灯し続けることのできるLED線香も販売されています。
火事防止にもなりますし、喘息や肺疾患・アレルギー持ちの方にも優しいのではないでしょうか。

5.まとめ

お線香の煙は微量であっても人体へ有害な物質を含んでいます。しかし、健康を気にしすぎて毎回高いお線香を買ったり、これまでのお線香をあげる風習を辞める必要は決してないとおもいます。
日常生活の中で、車の排気ガスやタバコの煙などに出くわすこともあるかと思います。それらも人体には有害な物質であって、普段の呼吸の中で吸ってしまっているかもしれません。
お線香を使う際には、換気をよくしたり、燃焼の短いものを使ったり、火を使わない工夫をするなど正しい使い方をすればお線香の煙から甚大な人体への影響がでることは少ないでしょう。